導入事例

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海外編・EU2社、ダンケル・シュロルツ様(ドイツ)、AT&S様(オーストリア)

日本スペリア社が独自に開発した鉛フリーの錫-銅系はんだ「SN100C」が、急速に採用実績を伸ばしている。はんだ切れが良くきれいな仕上がりが得られる特徴から、1999年3月に初めて量産ラインに本格採用されて以来、今年度中には全世界300台以上のはんだ槽で採用される見通しである。

鉛フリー化への動きは世界的な流れだが、なかでも欧州連合(EU)では2006年7月1日以降、WEEE/RoHS指令による鉛など4重金属の使用禁止が本決まりになった。バルバーチン(ドイツ)、DKL(英国)両社とのOEM提携により、EUへの供給体制も整い、生産も実績をあげている中で、「SN100C」のユーザー訪問シリーズの第6段として、EUでプリント基板レベラー処理用の「SN100CL」を採用しているダンケル・シュロルツ(ドイツ)、AT&S(オーストリア)のプリント基板メーカー2社を取材した。

取材:日刊工業新聞社

EUの鉛規制本決まり レベラー処理用に相次ぎ採用

各種電子機器の心臓部となるプリント基板は、欧州では大多数がホット・エア・ソルダー・レベリング(HASL)というプロセスではんだコーティングされる。日本でレベラー処理と呼ばれている方法である。しかも「ジャスト・イン・タイム」が普及している日本と違って、在庫期間が1年間の長期にわたることも珍しくなく、基板のはんだ付け性を確保するため、レベラー処理は一般的になっている。

日本スペリア社は2001年11月、ドイツのミュンヘンで開かれた展示会に「SN100CL」で処理した基板を出展したが、このはんだに最初に注目したのがドイツのプリント基板専業メーカー、ダンケル・シュロルツ社だった。同社は処理が極めて難しい高密度多層基板を手掛けているが、トマス・シュロルツ社長は、SN100CLが錫-鉛はんだと同条件で使えることに感動したという。また、フラックスまで以前と同じものが使用できたことから、従来の錫-鉛共晶はんだにそのまま替わる材料であることを確認した。とくに、錫-銀-銅はんだで懸念されるランド上の銅食われがほとんどおきないことを評価している。2002年2月以降、HASL処理用の標準はんだとしてSN100CLを採用した。

一方、2002年5月、複合高密度プリント基板の大手メーカー、AT&S社は他社に先駆け、SN100CLを大規模商業生産用として本格採用した。同社はオーストリアのほか、インド、中国にも生産拠点を持ち、通信産業向けをメーンに、自動車、医療関係、コンピュータ業界などに製品を供給しており、SN100CLをHASL工程の鉛フリー化の切り札と見ている。同はんだについて、従来とプロセスの変更をせずに鉛フリー化できることを評価、また企業間競争が激しいため、「銀」という特別なコストに煩わされないことを喜んでいる。

※この内容は、日刊工業新聞 平成14年11月26日に掲載されたものです。

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