導入事例

導入事例

東光様

エレクトロニクス業界では、環境問題への対応から製品への鉛フリー化が緊急課題となっているが、その中で日本スペリア社が独自に開発した鉛フリーの錫-銅系はんだ「SN100C」が急速に採用実績を伸ばしている。1999年3月に初めて量産ラインに本格採用されて以来、今年度中には全世界の300台以上のはんだ槽で採用される見通しである。

SN100Cのユーザーを訪問、現場での評価を聞くシリーズ第4回目として、今回はSN100Cをベースに開発したコイル製品端末の高温処理用という特殊なタイプのはんだを採用している東光を訪ねた。ユーザーのニーズに合わせ、さまざまな用途に応用できるのも、SN100Cの特徴である。

取材:日刊工業新聞社

径20μmの超極細線をはんだ付。地球環境保全にも貢献。

東光は1956年、トランジスタラジオ用のIFT(中間周波トランス)を世界で初めて開発、事業の基礎をつくった。その後製品分野は大きく広がったが、現在もコイル製品で市場トップクラスの座を占める。

同社は1997年4月にコイル製品について鉛フリー化の検討を始めた。巻線型コイルは絶縁皮膜銅線端末を外部端子と接合するが、皮膜を取り去ってはんだ付するには400℃という高温で浸漬処理する必要があるため、はんだ槽に銅線の銅が溶け出してしまう、「銅食われ」によって「線細り」が起きてしまう。銅食われが起きず、はんだ付の性能が良く、既存の設備がそのまま使え、しかもコストの安いはんだはないか。錫-銅、錫-銀、錫-銀-銅などの各種鉛フリーはんだを比較評価の上、ニッケルを微量に含むSN100Cをベースに、日本スペリア社と共同で改良を加えた結果、全ての条件を満足させる特殊なはんだに行き着いた。2000年4月に一部で量産開始した。

電子部品は小型化の一途をたどっており、コイルの巻線も直径20マイクロメートルという細さになっている。「こんな超極細線に高温浸漬はんだ処理しようとすると、通常は線細りどころか線そのものがなくなってしまう。しかし開発のはんだを使って量産開始して2年以上が経過したが、はんだ性能や装置に問題はなく、接合品質も安定している。」とコイル応用事業本部製造管理2部 担当者。会社ベースの鉛フリー化スケジュールも決まっており、納入先メーカーの意向を重視ながら、地球環境保全に全力を挙げる姿勢をみせている。

※この内容は、日刊工業新聞 平成14年9月26日に掲載されたものです。

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